こんなときどうする?


とくに上司となる人が心得ておく人間関係


 組織で昇進したときに、管理者として問われる資質のひとつに「人材管理能力」があります。部下となった人を使いこなすことは、それほどむずかしいことではありません。なぜなら、ピラミッドのタテ組織では上司からの命令は絶対だからです。部下はそれで動きはしますが、必ずしも納得して行動するとは限りません。納得する必要などない、という人もいるかもしれません。ただ、こうした関係を続けていくのは、あやつり人形のような「指示待ち人間」をつくることに役立ちはしますが、部下はいつまでたっても育たず、あなたも常に指示を与え続けなければならなくなります。部下が自律できず、結局あなたの管理能力も疑われかねません。

指示命令をするか、まかせて待つか、ということは、仕事の内容や軽重、納期、緊急性、重要度等を考慮する必要もあるでしょう。そうしたことをすべてひっくるめて、部下を育てるのも上司の仕事のひとつとして、判断する能力を高めることが大切です。

部下は常にあなたを見ています。それは、あなたの能力ばかりでなく、あなたの人間性も見ているのです。「この人についていって大丈夫か…」。ぜひ大丈夫な人になってください。

まず、基本的なかかわり方からのご紹介です。これはやめておきましょう。部下に限らず、家族や恋人にも通用することです。

批判をしない

     説教をしない

     見下さない

     肩透かしをしない

     自慢話をしない

     比較をしない

     安易な励ましをしない

     おどさない

     感情的にならない

     詰問しない

     決めつけない

読んでおわかりいただけるように、相手を一人の人として認める、たとえ未熟な部下であったとしても、ということが最初の一歩です。相手を否定しない、否定することから始めない、ということです。



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