FAQ: よ く あ る 質 問 コ ー ナ ー
〜行政書士他の『開業』と、『入管・国際業務』について〜

 就職を控えた学生さんから、転職・独立を考えている中高年の方、開業して間も無い新人行政書士の方まで。頻繁に、また切実なご質問メールもいただくため、こういうページをつくってみました。リストラ、不景気、倒産 という文字を 新聞やテレビで見ない日はない、今日この頃…。大卒の就職も大変そうだし(思えば私の頃の就職活動は楽だった…。まだバブルも はじけかけ だったし…)、頂くメールでも そうした切実さが伝わって参ります。
 “独立開業”を考えていらっしゃる方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。


【よくある質問】

 Q 1. 行政書士ってどうすればなれるのですか?

 Q 2. 行政書士で食っていけるのでしょうか? やりがいは何ですか?

 Q 3. 行政書士開業を考えてますが、どのような業務をやるべきでしょうか?
 特に入管業務に興味があるのですが…?


 Q 4. 他に有望な資格はあるでしょうか?



【回 答】
 A 1. こちら(財団法人 行政書士試験センター) を参照してください。
 『カバチタレ!』の影響でしょうか、よく質問のメールが来ます。ちなみに試験ですが、今はけっこう大変ですよ(“年配の人ほど”(^^;簡単な資格だと思ってますが…)。平成9年頃は、5〜6%ぐらいの合格率でした。しっかり勉強してくださいね。



 A 2. 行政書士で食っていけるか…。 
 資格取得を考えている方や、開業したばかりの行政書士さんから、「食えるんでしょうか?」「何をやっていけばいいんでしょうか?」「どうやって営業していったらいいんでしょうか?」なんて質問もよくあります。 ちなみに、行政書士でも社労士でもそうなのですが(税理士でも司法書士でも)、よく、『これなら食っていける』 とか 『食っていけない』 とかの話ありますよね? あれは全く気にしなくていいです(資格の学校が勝手に言ってるだけです)。というより、なんの資格でも『食っていける人』、『いけない人』がいます。

 ですから、行政書士でも登録して2〜3年の内に辞めてしまう人が多いですが、他の資格でも同様です。一般的に、行政書士より人気の高い(つまり、“食っていける”と思われている)某資格『○○士』でも、大勢の事務員さんを使ってやってる人もいれば、本業で食えないので資格の学校とかの講師のアルバイトをして食いつないでる人 なんかもいます(註:開業当初だけ、苦しいからこういうアルバイトをやる という人は多いですが、時給がいいとしても所詮はバイトです。2〜3年で辞めないと“万年アルバイター”になってしまい危険です)。 ちなみに、そういう人たちを 同じ地域・同じ年代・同性で比較してみると、むしろ『食っていけてない人』の方が、『学歴』や『持っている資格の数』が高かったり(^^;します。つまり、“資格をいくつ持っていても”、それを活用して食えない人もいるし、資格が一つだけでも上手に稼いでいる人もいる ということです
 実は私のところにも、開業当初「資格の学校で行政書士試験の講師をしてみないか?」という誘いがありましたが、『そんなことやってたら本業で食って行けなくなるぞ…』という話を先輩から聞いていたため、お断わりしました(“専門学校講師を本業にする”のなら、話は別ですが…)。お陰で(?)、2年後には事務所の経営が成り立つようになりました。

 また税○士や司○書士でも、一度独立しておきながら その後 他の同業者の事務所(*)や弁護士事務所などに雇われてる人 なんかもいます(「修行時代」ならわかりますが、あんなにいい資格を持ってるのに何年経ってもそういう状態 というのが、ちょっと信じられません…)。 (*)尚、“同業者の事務所で働く”の中には、例えば親の事務所でなくても、『後継者のいない同業者事務所で働き、お客さん・顧問先を引き継ぐ・のれん分けさせてもらう』という人もおり、それはそれで、賢い選択だと思います。

 実は私が尊敬し、目標にしている某行政書士さんは、行政書士専業ですが 7〜8人の事務員さん(正社員)を抱え、儲けていらっしゃいます。だからといって、それならオレも 同じ資格を持ってるし、同じことを出来るよな…(^o^)などという 安易な発想は禁物です。はっきり言ってその人は、『何のビジネスをしても成功しているだろうタイプの人』だからです。ですから私の考えですが、どんな資格でも「食える人もいれば 食えない人もいる」ではないでしょうか…。

 開業してしばらく頑張れば、口コミでお客さんも増えていくし食べれるようになります(と思います)。もちろん、その前に辞められる方、方向転換される方も多いですが、大事なのは 自営業 だということだと思います。誰も助けてくれないし、ボーナスも出ません。
 尚、上記の話は『独立開業』ということに重点を置いています。その点、誤解のないようにお願いします。独立していなくても、沢山給料をもらってる人の方が現実的かも知れませんしね…(^^;。また、最近注目されつつある『○○士法人(行政書士法人というのもあります)』や企業内資格者など、様々な方法があると思いますので、よくよくお調べください。

 『やりがい』については、下のA3に譲ります。



A 3. 行政書士開業後の業務について(特に入管・国際業務について)
 「入管業務を中心にやりたいと思っていますが…」。質問で一番多いのは、これです。

 他の資格については詳しく知りませんが、行政書士の業務範囲は広いです(もっとも、税務は税理士、登記は司法書士という具合に、他に専門の資格があるような業務は、行うのは難しいと思います)。
 持っている資格を100%活用出来ているか? というと、私自身も疑問です。私の場合、外国人関係の入管業務や国籍・帰化関係がほとんどのため、『行政書士の資格の10%も使えていない』と思っています。もったいない話です。 行政書士(ひとつだけ)でも、許認可業務を中心に 多くの事務員を抱えて大々的にやってる事務所とかを見ると、「自分もまだまだだな…」なんて思います。 行政書士の中でもかなり儲けてる人もいるのですが、うちみたいに“外国人相手の入管業務”が中心では、手間は掛かるし、ボランティアみたいになることも多いです。決して、『国際的でカッコイイ仕事』ではありませんので、その辺お間違い無く。
 これを書いている現在、私は、愛知県行政書士会国際業務部会 副部会長の役職についています。そのためもあってか、愛知県や近隣県の行政書士の方々からよくご質問・ご相談を受けますが、どうも『国際業務』という名前の響きからか、「カッコイイ」イメージを持たれている方が多いように思います。『民事法務』も「カバチタレ!」というドラマの影響か「カッコイイ」イメージがあるようですが、私はそうは思いません。

 幸い、行政書士の収入だけでも一応、『食っていけてる』組には入ってますが、やはり『日本の“企業”』を相手にした建設業許可や産廃業、運送業許可などの『許認可業務』をやってる事務所の方が、儲かってるし“断然”割に合いそうです(このあたり「隣の芝生は青く見える…」というやつかも知れませんが…(−−;)。 では何故、私がそっちをやらないかというと、「以前いろいろな国に行ったり、アメリカで住んだり働いたりした経験を活かせる仕事をしたい」と思ったからで、私の場合、仕事上の“やりがい v(^^)”はそこにあります。『やりがい』は個人により様々だと思いますが、やりがいがあれば、続けることが出来ると思います。私の場合も、「ホント、割に合わないよなぁ…」と思いつつも 辞めないで続けていたら、気がつくと『外国人関係』に強くなっていて、口コミで仕事が増えていき、結果 他の業務を請け負うチャンスが無くなってしまった(^^;という感じです。
 でもときどき、思ってしまいます。「物価の安い海外の観光地に住んで、金銭感覚の甘い日本人観光客(特にツアー客)相手に商売してる(ボッタくってる)のが 一番割りがいいのに、どうして自分は 物価の高い日本に住んで、お金にシビアな外国人相手に仕事してるんだろう…と(T_T)。
 開業後の業務としては、地域性他の状況が許すならば、まずは業務の中で一番、「自分の職歴や経験を活かせるもの」を選んでいけばいいのではないでしょうか。
 一方、親の世代は良かったのですが、今では全ての士業事務所(あるいは、世の中のほとんどの職種や会社)が、「世の中の流れが速く、なんとか今後の方向性を模索している」という状態だと思います。はっきりいってもう、『5年続けて同じことをやっていられる時代は終わった』と思っています(例えば、今(2002〜03年)うちは帰化申請が多いですが、いずれ在日韓国人(特別永住者)の人たちは帰化手続がもっと簡易化され、業者に頼む必要が無くなるでしょう。日本で生まれ育った彼らの気持ちを考えるとそうあるべきだと思いますし、また時代には逆らえません)。
 従って、どの業務を中心に据えていくか という方向性についても、柔軟に考えるべきだと思います。

(特に入管業務について)
 以下の話は、実際に行政書士をされている方でないとちょっとイメージしづらいかも知れません。
行政書士のうち、入管業務に関する研修を受けた者は、『入国管理局申請取次者』となることが出来ます。勘違いしている人が多いですが、この『入国管理局申請取次者』は、なにも行政書士だけがなれる訳ではありません。外国人を雇用している企業、派遣(請負)会社、学校(日本語学校、専門学校、大学)、旅行会社、国際研修協力機構のような特殊法人…まだまだあります。

 開業当時、どういう訳かペルー日系人の案件を、しかもよくわからない人から紹介されました。後でわかりましたが、その人たちも実は申請取次者(派遣会社の社員)で、安全な(偽造などが少ない)日系ブラジル人たちの手続は自分たちでやり、ペルーのうそ臭い日系人はこっち(行政書士)に回してくる ということだったんです。南米日系人についていえば、派遣会社で登録している人が多く、派遣会社の取次者がお金を取って(大した額ではありません。ときに給料天引き)入管手続を代行したりしています。南米の人の多くは『日系』ということでヴィザが簡単なため、彼ら(派遣会社の社員)でも充分こなせるのです。
 その他、低迷している旅行業界も、この分野での職域拡大(少しでも手数料を確保したい)を狙っています。また、中国人でも韓国人でも、ブラジル人でも中東系でもフィリピン人でも…。ブローカーさん(自称コンサルタント業)がいっぱいいます。よく、『本人申請』のスタイルで入管へ来ており、入管は『本人』が出したとき信用する傾向が強いため、彼らの仕事が成り立っている のが現状です。
 行政書士のシェア・実績はまだまだ低く、おまけに昨今は、偽装結婚ブローカーなどで捕まる不埒な行政書士も出ています。我々行政書士が、入国管理局との信頼関係を構築するのが急務です。
 行政書士としてとても残念な話があります。ある行政書士さんが申請手続をした中華料理店に、入国管理局の人から電話がかかり、「どうして行政書士さんに頼んだの?自分でやればタダじゃない」と言われたそうです。入管の中にはこうした考えの人も多いのです(もちろん、好意的な人もいますが)。
 確かに、外国人には『餅は餅屋』という日本人的発想がありません。むしろDo it yourselfの文化で、つくづく思いますが、『車庫証明』みたいな簡単なことを他人にお金払ってまで頼んでくるのは、日本人だけだと思います。そのため、「何か大きな問題が無ければ自分で入管へ来て申請するはずだ」と考えている審査官が、入管に多いのだと思います。
 従って、『入国管理局申請取次者』を資格のように考え、取って カード(取次証カード)をもらって大喜びしてる行政書士さんたちに伝えます。
 そんなもん(申請取次証カード)、無くても仕事出来ます。

現に、“本人申請”のスタイルで稼いでいるブローカー(自称コンサルタント)がうじゃうじゃいるんですから…入国管理局も、この辺を強〜く認識して欲しいです。『取次ぎ』でなく『本人申請』で入管に出される申請の中にこそ、と〜んでもない案件が潜んでいる ということを…)。
 ですから、「行政書士だから『入国管理局申請取次』と名乗れるし…。だから入管業務もやってみようかな…」といった発想では、全然話になりません。辞めた方がいいです。

 数年前まで、私の出身地でもあり、外国人の多い東京に移ろうかといろいろ調査して来ましたが、東京も事情は同じ(安売り競争が始まり、ブローカーが暗躍)だったので止めました。
 規制緩和、弁護士や税理士の増加に伴う行政書士業務への参入、安売り競争の激化… と、暗い話ばかりですみませんが、今はどんな仕事でも安定してるとは言えませんし、下のA4でも述べているように、行政書士(資格)だけが特別悪い状況下にある訳ではありません。他の資格を持っていたとしても、かなりの覚悟が必要だと思います。

 私は、始めた時期がまだよかったせいもあって、お蔭様で入管・帰化だけでも食えるようにはなりました(今は)。今年も忙しいだろうし来年もいいでしょう。でも再来年は…?(−−; 先が読めません。
 また、『もっと儲けたい!』『子どもも3人、留学とかさせてやりたい!』とか考えると、「こんなことやってちゃいけない…」とも思うんです。同じ時期に開業した行政書士でも、『産業廃棄物業許可業務』とかに進んだ人たちは、今 いい車に乗ってます(^^;『民事法務』も私はあまりやりませんが、若い人たちの間では人気のある業務です(でもはっきり言って、『民事法務』は儲かるとは思えません)。この辺り、開業を考えているあなたの 意識(儲けたいのか、やりがいのある仕事をしたいのか、ただ独立出来ればいいのか…) や年齢、家族状況、ローンがあるかないか… などがポイントですね。

【結 論】
 結論として、私が開業する人、開業後どのように業務展開していくべきか悩んでいる人たちにお勧めしたいのは、業務の三本柱 です。どういうことかというと、“入管業務一本”などとこだわらずに、主力業務を 三種類 くらいにすることです。他は何も、行政書士業務じゃなくてもかまわないと思います。好きな業務を選べばいいのです(私自身、どうも建設業許可業務は好きじゃない…)。
 私も昔は、「自分は海外経験もあるし、インドとパキスタンの区別もつかないような…、英語も全く話せないような…、ブラジルがスペイン語圏だと思ってるような 他の行政書士さんたちとは違う! 入管業務一本で食って行くんだ!」 とか思ってました。先輩行政書士から この『業務の三本柱』の話を聞いても、「そんな中途半端な…」「ゼネラリストよりスペシャリストだよ…」と思い、素直には聞き入れませんでした。でも開業後5年経った今は、よくわかります。
 また、お付き合いのある年上の入管業務ベテラン行政書士さんと話していても、「事務所としての売上げの80%は許認可業務だよ」なんてことをさらっと言われたりします。そもそもそういう先生たちが開業した15年前とか20年前とかは、入管業務なんて存在しなかったんです。そのため当然、建設業などの許認可業務や車庫証明で基盤を築き、人を雇い体制を整え、番頭さんに任せられるようになってから『国際業務』に進出していった人たちです。“まだ基盤の無い新人さんが、いきなり入管業務へ…”が、どれだけ危険なことかがわかりますね?(私がそうでしたv(^^;)

 今はまだ、都市部の行政書士なら入管業務だけでも食えないことはないと思います。しかし、他の業務もやっていて一番いいと思う点は、対依頼人交渉で、他の業務があると強気に交渉出来る ということです。値段のことのみならず、特に外国人の人たちは、「他ではこういうことをやってくれるぞ。他の事務所はいくらだぞ」という感じで、無理なことを要求してくることが多いのです(違法なことでないとしても…)。『無理矢理 無料相談にさせていろんな事務所を渡り歩き、詳しくなってブローカーになってしまった外国人』なんかもいるのです。入管業務だけに偏っていなければ、たとえ断わりにくい『お客さんからの紹介』であったとしても、「そういうことは出来ません。どうしても ということでしたら、他の事務所へ行ってください(ご自分でどうぞ)」と、はっきり言えるようになり、そしてこれは、相手が外国人の場合、特に有効であり、かつ重要なこと なのです。わかりやすく言うと、“仕事を選べる・選ぶことが重要だ”ということです。昨今、海千山千の外国人に、開業したばかりの行政書士さんが振り回されているケースが目立ちます。『客を選ぶ』ことは益々重要になって来ています。
 つまり私が言いたいのは、『入管業務は精神的余裕をもって始めるべき』ということです。そうすれば、危ない仕事をする必要も無いし、シビアで無理難題を言ってくるような外国人のお客さんと、ストレスを抱えながらイヤイヤ付き合う必要もありません。そしてその精神的余裕は、「経済的余裕」から来るものだ と思うんです。従って、「他の基盤となる業務があり番頭さんもいる」、「アパートとか持っていて、毎月の不動産所得がある」、「主婦で旦那の給料がある…」 こういう方々で、外国人・外国語に興味がある なんていう人たちには、入管業務を強くお勧めしますが、“間違っても”『これから自分の稼ぎで食っていかないといけない新人さん』にはお勧めしません。



A 4. 他に有望な資格は…。
 う〜んん、、、もう資格の時代じゃないのでは…。資格の学校、儲けてますよね?(^^; 今みたいな不景気だとなおさら…。学生さんからよく来る質問に、「これからの時代、どの資格が食えるんでしょうか?」というのがあります。結論から言うと、私もよくわかりません。「逆に教えて」と言いたいです。でも私なりに思うことを述べていきます。以下、『独立』に重きを置いた話になってしまい、あまり参考にならないかもしれませんが…。

 この規制緩和ITの時代です。今や一般の方々でも、単なる「手続」の情報は簡単に集まります(例えば、“有限会社”、“設立手続”でインターネット検索してみてください。懇切丁寧な解説、申請用紙のダウンロードまで、全て“タダ”で手に入ります)。これは我々にしてみれば、恐ろしいことです。
 以前、ある“年配の”司法書士さんに、不動産登記手続について詳しく親切に書かれているホームページを見せたとき、その年配の司法書士さんは
 「この『ホームページ』っていうのは、いくら払えば見れるの?」
などと、すっとぼけたことを言ってました(^^;。私が、「誰でもインターネットに繋げれば、電話代だけでタダで見れますよ」と言ったら、腰を抜かすほど驚いてました(笑)。

 また、今までは士業の独占を認められていたようなことでも、アウト○ーシングの会社がドンドン同じことをやるようになって来ています。行政書士はもちろん、税○士さんや社○士さんからも、「最近はアウト○ーシングの会社にバンバン仕事を食われてる」という声をよく聞きます。電子申請が本格化し、同時に申請者権限の垣根が低くなっていく…。アウト○ーシング会社にとって有利な環境です。 司○書士さんでも、新しく開業した“若手の”先生たちには、登記業務もそう簡単には回って来ず、かなり危機感を持っているようです。 また、税○士さんについていえば、『会計ソフトの進歩』も脅威です。ソフトの進歩といえば、不動産鑑○士さんなんていう 超難しい資格でも、例外ではありません。不動産鑑定のソフトは飛躍的に進歩してるそうで、現場で営業マンがデータ入力すればそれなりのものが出来てしまうそうで…。不動産鑑○士さんはそれにハンコ押すだけでいい⇒従って、多くの不動産鑑定会社が、「給料も高いし、不動産鑑○士なんて“一人だけ”で充分。一人だけ残して、あとはクビ切ってしまえぃ!」となるそうです…。あんなに難しい資格を取ってても、こういう危険はある訳です。
 つまりこれからは、思いきって自分がアウト○ーシング会社をつくってしまうか、または もっと難しい仕事、複雑な仕事をこなし、コンサルティングも出来なければ(単なる代書屋では)生き残っていけない ということです。資格の学校の先生は皆、「取れればバラ色…」みたいなこと言うらしいですが…(もっとも、そうでも言ってはっぱかけないと、つらい資格の勉強なんて続かないですしね)。

 という訳で私は、『誰でも“合格さえすればそこそこ儲かる”ような、有望な資格』ということであれば、弁護士と弁理士以外は将来暗い と思っています。特に弁護士が関わる『裁判』は、『手続』ではないからです(もちろん弁護士でも競争は激しくなっていく)。尚、技術系の資格等については全く想像もつきません。すみません。
 今現在でも既に、資格を取った“後”が大変 であり、「取れればバラ色…」なんてことは絶対にありません。今後も益々そうなっていくだろう ということです。



 とにかく、「同じことをやっていたら取り残されてしまう…」 恐ろしくもあり、またチャンスも感じる時代になったと思います。 私たちの事務所も、今後、時代を見ながら他のことも始め、いろいろやっていって、なんとか生き延びていこう。 そうこうしてるうちに、うちらの人生は終わる… 
 (あとは子どもに バトンタ〜ッチ! 子どもたち! あとは頑張って!)という感じです(^^;。(多分、子どもたちの時代は、1億総サラリーマン時代だろうなぁ…)

 メール等でお問合せ下さった皆さん、これを見ていらっしゃる皆さん、なんとか頑張って、厳しい時代を生き延びて行きましょう!!

2003年6月

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